lucquer finish ラッカー塗装
ニトロセルロース(硝酸繊維素)や樹脂を溶剤で溶かして作られた塗料です。
乾燥が早いので重ね塗りができますが塗膜が薄く耐候性に弱い面があります。
何世代にもわたって大切に使うヨーロッパでは、補修や塗り直しが容易なラッカー塗装は
昔から普及している塗装です。自分の好みや価値を大切にするライフスタイルに合っているのでしょう。
何といっても仕上がりの美しさが特徴であることは言うまでもありません。
<お手入れ>
ラッカー塗装は弱い化学系塗装なので取り扱いに注意して大きなお手入れをしないで済むよう心掛けてください。
下記の日常のお手入れをお読みください。
小さな傷などは研磨修理をし塗り直しも可能です。
擦り傷等で塗装がはがれた場合は補修専用ペンで補修することができます。お近くの販売店でをお求めください。
oil finish オイル塗装
植物原料からなる自然塗料を使い環境に配慮した塗装です。
木材の表面には塗膜を作らない塗装で、木材が表面呼吸をしつづけ通気性を保ちますので
木の内部に染み込んで、深い濡れ色に仕上がり木の素材感が味わえます。
その反面、傷には強くありませんが、後々生活の歴史としての味わいとなっていきます。
また、水分をそのままにしておきますとシミになりますが風合いにもなっていきます。
自然塗装の変化を楽しむ方にはおすすめです。
基本的に刷毛塗り塗装なので上塗りが比較的容易にできメンテナンスがしやすいです。
<お手入れ>1~2年に1回(部分的お手入れも下記を参考にしてください)
1. 目の細かい400番の紙やすりで木目に沿って表面を整え、傷や目立つ汚れには少し目の粗い240番を使いその後400番で仕上げます。傷の原因になりますので紙やすりは新しいものと取り替えながら使用してください。
2. 紙やすりをかけてで出た木の粉を拭き取ります。
3. 手袋をしてオイルをウエスwaste(雑巾)に染み込ませ、ムラがないように木目に沿って一面に薄く塗ります。
4. 表面に残っているオイルの拭き取りを一面均等にします。1~2時間後、木に染み込まないオイルが吹き戻してきますので拭き取ります。
5. 乾燥を1日させて終了です。
『注意事項』オイルを使ったウエスは自然発火の恐れがあるので水分を含ませビニール袋に入れて処分してください。
soap finish ソープ塗装
ヨーロッパでは昔から伝わる伝統的技術で木材の保護として石鹸を塗り汚れを防ぎます。
成分は自然素材の石鹸を使用しますので健康や環境に配慮した塗装です。
本来の木目の特徴や美しさを表現し自然な風合いを楽しめる仕上げです。
白木の美しさを最も引き出してくれる塗装とも言われています。
反面、塗装が薄くなっていますので、シミ・汚れ・傷には弱い仕上げですのでこまめなメンテナンスが必用です。
お手入れは手間がかかりますが比較的簡単に仕上げることができます。
お手入れをしていくことできっと愛着が増し、思い出を刻んでくれることと思います。
<お手入れ>1~2年に1回(部分的お手入れも下記を参考にしてください)
1. お湯に石鹸をとかし泡状にします。
2. 石鹸水をスポンジに含め木目に沿って洗います。
3. 乾く前に木部の泡・水分を拭き取ります。
4. 日陰でよく乾燥させます。
5. 木部が毛羽立ちますので紙やすり(細番手400以上)で研磨します。